編集できる写真メタデータのタグ:何を変更できるのか、その理由

写真は三つの独立したメタデータブロックを抱えており、編集可能な写真メタデータタグはそのうちの二つにほぼすべて収まっています。最初のブロックはカメラが自分で書き込みます。露出、レンズ、タイムスタンプ、GPSです。残りの二つを書くのは人間で、キャプション、作成者、著作権、地名、キーワードが入ります。
ExifTool のドキュメントは33,487 個のタグと 21,437 種類の異なる名前を収録しており、その大多数は書き込み可能です。これは誰にとっても多すぎる量です。以下に挙げるのは実務で使う部分集合です。タグそのもの、何が入るのか、なぜ手を入れるのか、そして何がそれを読み返すのかを示します。
EXIF と IPTC と XMP の違い: どのブロックに何が入るのか
| ブロック | 誰が書くのか | 何が入るのか |
|---|---|---|
| EXIF | カメラやスマートフォンが自動的に | 露出、レンズ、タイムスタンプ、GPS 座標 |
| IPTC | 人間が、撮影の後で | キャプション、作成者、クレジット、著作権、地名 |
| XMP | 編集ソフト | 同じ項目がもう一度、加えてベンダー独自の追加項目 |
やっかいなのは三行目です。XMP は IPTC がすでに持っている内容の多くを重複して持つため、キャプションが二つの場所に別々の値で同時に存在することがあり、どちらが見えるかはファイルを開いたプログラム次第になります。
Metadata Working Group はまさにこの問題を決着させるために存在します。そのガイドラインは読み取り時に重複する EXIF、IPTC、XMP のタグを突き合わせ、書き込み時にはそれらを同期させます。よいソフトはこれに従いますが、すべてのソフトがよいわけではありません。あるアプリで設定したキャプションが別のアプリで出てこないことがあるのはそのためです。
IPTC は二つのうち古いほうで、ExifTool の注記はこれを「XMP に置き換えられて徐々に廃止されつつある」と説明しています。消えたわけではありません。写真部門は今も読んでいますが、同じ項目が両方に存在する場合、将来があるのは XMP のほうです。自分の写真がすでに持っているタグをすべて読み出すことで、どのブロックが埋まっているかを確認できます。
編集できる位置情報タグ
位置情報はファイルの中で最も多く編集されるグループであり、最も間違えられやすいグループでもあります。これらは ExifTool の GPS タグリファレンスに記載されています。
| タグ | 何が入るのか | なぜ手を入れるのか | 何が読むのか |
|---|---|---|---|
GPSLatitude、GPSLongitude |
カメラが立っていた場所 | 位置情報を一度も記録しなかった写真に位置を与えるため | 地図にピンを落とすものすべて |
GPSLatitudeRef、GPSLongitudeRef |
北か南か、東か西か | 座標そのものはマイナス記号なしで保存されます。この組み合わせだけが、あなたを地球の正しい側に留めています。これを失えば、ロンドンで撮った写真が東半球にあると主張しはじめます | あらゆる地図ツールが、黙って |
GPSAltitude、GPSAltitudeRef |
高度と、それが海面より上か下か | 高度は単なる正の数として保存されるため、このフラグ一つだけが屋上と地下室を分けています | ドローンと測量のソフト |
GPSImgDirection、GPSImgDirectionRef |
カメラが向いていた方位。真北または磁北を基準とする | 撮影者がどこに立っていたかだけでなく、その写真が何を写したものかを記録します。建物を撮った写真と、その建物の中で撮った写真との違いです | ストリートレベルや不動産向けのツール |
GPSProcessingMethod |
位置をどう取得したか。衛星測位、基地局、Wi-Fi、あるいは手入力か | そもそもそのピンを信用してよいかを教えてくれます。手で入力された座標は主張であって、測定ではありません | 監査や証拠のワークフロー |
GPSHPositioningError |
測位がどれだけずれている可能性があるか、メートル単位で | 五メートルの測位と五百メートルの当て推量を区別します。これは「この住所」と「この郵便番号」の違いです | 点検や測量の報告書 |
IPTC:Sub-location、IPTC:City、IPTC:Province-State、IPTC:Country-PrimaryLocationName |
数字ではなく言葉で書かれた場所 | 座標は検索できるテキストではありません。「Shoreditch」を探している写真アーカイブの担当者が、緯度からそれを見つけることは決してありません | フォトライブラリと写真部門 |
実務上の注意が二つあります。GPS のドキュメントは、画像に位置情報を追加するときは GPSLatitude、GPSLatitudeRef、GPSLongitude、GPSLongitudeRef をまとめて設定し、高度がわかっていれば高度の組も併せて設定すべきだと述べています。中途半端に書かれた組み合わせが、ピンが見当違いの海に落ちる通常の原因です。また IPTC の地名項目は短く、City と Sub-location はそれぞれ 32 文字で打ち切られ、ExifTool はそれより長いものを軽微な警告だけで切り詰めます。長い地区名は末尾を失い、それを大きな声で知らせてくれるものはありません。
数字そのものになじみがない場合は、座標がどのように GPS タグになるのかが、十進表記からファイルが実際に保存する形までを一例で追っています。
あなたの名前を運ぶクレジットと著作権の項目
このグループにはお金が絡みます。Google がこれを読むからです。Google の画像ライセンスのドキュメントは「IPTC 写真メタデータを画像の中に直接埋め込む」ことができると認め、抽出する項目を列挙しています。Copyright Notice、Creator、Credit Line、Digital Source Type、Licensor URL、Web Statement of Rights です。最後の二つが、画像を Google 画像検索の Licensable バッジの対象にします。
| タグ | 何が入るのか | なぜ手を入れるのか | 何が読むのか |
|---|---|---|---|
IPTC:By-line / XMP-dc:Creator |
その画像を作ったのは誰か | 隣に置かれたキャプションが付いてこないときでも、ファイルの中を一緒に旅するクレジットです | Google 画像検索、写真部門 |
IPTC:CopyrightNotice / XMP-dc:Rights |
著作権表示の行 | 権利表示のない画像は、文脈の外でそれを見つけた人には持ち主のないものに見えます | Google 画像検索、ストックサービス |
IPTC:Credit |
出版社が掲載すべきクレジット | 作成者とは別の文字列であることがよくあります。写真家ではなく通信社です | 編集向けの出版システム |
IPTC:Caption-Abstract / XMP-dc:Description |
キャプション | 写真の中で何が起きているかを語る唯一の項目であり、最も空のまま放置される項目でもあります | フォトライブラリ、CMS への取り込み |
XMP-iptcCore:AltTextAccessibility |
代替テキストを、ファイル自体の中に保存したもの | 代替テキストは普通ウェブページ側にあるため、一度書かれて再利用時に失われます。ここでは画像と一緒に移動します | アクセシビリティに配慮した出版ツール |
IPTC:Keywords / XMP-dc:Subject |
検索語を、繰り返し可能なリストとして | 撮ったことを覚えていない人が三年後にその写真を再び見つける手がかりになります | アセット管理システム、検索インデックス |
キャプション系の項目には地名と同じ長さの落とし穴があります。IPTC:Caption-Abstract は 2,000 文字まで許しますが、IPTC:Credit と IPTC:By-line は 32 文字で打ち切られ、CopyrightNotice は 128 文字で止まります。XMP の対応項目にはそうした上限がなく、規格がその方向へ流れているもう一つの理由になっています。IPTC 写真メタデータ規格そのものは過去の遺物ではなく、現役です。バージョン 2025.1 は 2025 年 11 月に登場し、AI 生成コンテンツを記述する四つのプロパティを追加しました。
編集可能な写真メタデータタグのうち、安全に変更できるのはどれか
「編集可能」は一つのカテゴリではありません。そして、この区別をわざわざ示すタグ一覧はありません。ExifTool のドキュメントは書き込み可能なタグをグループに分類しており、何かを変更する前に重要になるのはそのうちの三つです。
- 安全。説明的な項目です。キャプション、作成者、著作権、キーワード、地名、GPS。自由に変更してかまいません。画像が画面にどう描かれるかは、これらに一切依存しません。
- 安全でない。ExifTool が印を付け、明示的に名前を指定しない限り書き込みを拒む一群の構造タグです。「手作業で編集する際には注意が必要である。画像の描画のされ方に影響しうるからだ」と警告されています。これらはピクセルがどう保存され、どう並んでいるかを記述します。一つ編集しただけで、開くと灰色の染みになるファイルが手元に残ることもあります。
- 避けるべき。
Rating、OwnerName、SerialNumber、Lensのような名前は、複数のブロックに同時に存在します。ExifTool は既存のコピーは編集しますが、新しいものを作り出すことは拒みます。どのブロックを指しているのか判断できないからです。まじめなツールが裸のCreatorではなくXMP-dc:Creatorと書くのはこのためで、接頭辞が曖昧さを取り除きます。
もう一つの種類は、探すのをやめるためだけに知っておく価値があります。いくつかのタグは自動的に書かれ、手で設定することはできません。またいくつかは、ブロックが作られるたびに自動で追加されます。GPS のバージョン標識はその一つです。位置情報が書き込まれた瞬間に、ひとりでに現れます。
名前も、規格と実際のツールの間で一定ではありません。EXIF 規格が DateTimeDigitized と呼ぶものを ExifTool は CreateDate と呼び、CameraOwnerName は OwnerName、BodySerialNumber は SerialNumber です。手元のソフトで規格側の名前を検索しても、何も返ってこないことがよくあります。
写真をアップロードしたとき何が残るのか
これらはすべてファイルの中にあるので、ファイルが存続するのとまったく同じだけ存続します。そしてアップロード時に何が起きるかは、画像を縮小することの副作用ではなく、各プラットフォームが選んだ方針です。2,475 組の画像をアップロードした 2023 年の研究では、Facebook が Artist と Copyright を除くすべての EXIF 項目を削除した一方、Google フォトは EXIF データをすべてそのまま保持したことがわかりました。
どちらもアップロードされたものを再圧縮するので、圧縮が決め手ではありません。規則は送り先ごとに異なります。アーカイブ、契約、自分のライブラリでは埋め込みメタデータを持続的なものとして扱い、クレジットが生き残ると決めつける前にプラットフォームを確認してください。
自分の写真でこれらのタグを編集する方法
まずはすでに入っている内容を読むところから始めてください。たいていのファイルは持ち主の予想より多く埋まっており、一部は逆に少ないからです。そのうえで説明的なグループだけを変更します。キャプション、作成者、著作権、キーワード、地名、位置情報です。構造タグには触れないでください。
コマンドラインを使わずにキャプション、作成者、位置情報の項目を自分で書き込むことができ、書き込まれるタグは上の表に挙げたものと同じです。逆方向として、公開しようとしている写真に座標を付けたままにしたくないなら、プラットフォームがやってくれると当てにするのではなく、公開の前に位置情報を削除してください。



